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山形の建築作品一覧

名称 旧長井小学校第一校舎
写真
概要

■設計趣旨
地域の人々の「記憶」と「アイデンティティー」を継承する平成の大改修
 旧長井小学校第一校舎は昭和8年に建設された木造校舎で、国の登録有形文化財に登録されています。平成27年に耐震性能不足により使用禁止となり、小学校としての役目を終えましたが、82年間にわたり多くの卒業生を送り出してきました。
 長井市は、市民から愛されているこの建物を存続させることを決定し、第一校舎は学校施設から学びをテーマとした地域の交流施設として生まれ変わることとなりました。

未来へ継なぐ地域の力
 私たちは「建物が地域のために利活用できること」「安全・安心で、快適な建物とすること」「人々の記憶やアイデンティティーを継承すること」をテーマとして設計に取り組みました。免震レトロフィットの採用や防耐火設計など、私たちの持つ建築技術を駆使して建物の必要性能を確保するとともに、文化財としての意匠、また地域の人々に愛されている校舎の姿をできる限り保ち、老朽化改修や断熱改修を施す計画としました。
 工事施工にあたっては、地域のランドマークである本建物は、地域の職人の手によって次世代へ継なぐべきと考え、設計段階から地域の職人の力を活かす改修計画を立案し、地元のゼネコンや大工、曳家業者などの地域の力を結集し、耐震診断から5年を超える歳月を経て建物完成を迎えました。

建築概要

建物名称:旧長井小学校第一校舎
所在地:山形県長井市ままの上
建築主:長井市長 内谷重治
用途:小学校から複合施設へ用途変更
建設年度:昭和8年(1933年)
改修工事竣工:平成31年3月(2019年3月)
延ぺ面積:2,249.13m2 建築面積:1,125.61m2
構造・階数:木造2階建て 基礎免震構造
設計期問:2015年4月~2017年2月
工事期間:2017年4月~2019年3月
設計監理:(株)鈴木建築設計事務所
監理技術指導:(公財)文化財建築物保存技術協会
施工:建築/那須建設(株) 電気設備/大竹電気工事(株)
   機械設備/飯鉢工業(株) 交流スペース内装改修/(株)乃村工藝社